1月3日: 朝日新聞社説
「未来世代に残すもの、長期と短期の複眼で」、という社説であった。久しぶりに、なかなかやるな、という感想を持った。
清水寺の本堂と舞台は、江戸初期の1633年に再建されたが、あと400年ほどすると柱の寿命がきて、建替える必要があるだろうという。そのときに備えて、清水寺は、数年前から植林を始めている。市内の山林を買い、作業は地元の林業家に委託した。
自民党の中川秀直幹事長は、「実質3%成長へ水位を高める」とい強調している。もくろみ通りになれば、経済規模は、半世紀後には4.4倍、100年後には10倍に拡大する。400年後だと、今の13万倍になる。
日本の人口は、50年後に9000万人を切り、1000年後には、今の1/3になる。
人口は1/3減って、経済規模は10倍。一人当たりにすると、30倍ということになる。まるで笑い話である。
400年後のことを予測するのは無理としても、確かなのは「400年後」がやがて来ることだ。子孫にきちんと日本を残して置かなければならない。そのためには、実は、「いま」というときが重大な岐路にあるのではないか。
人口は、女性の自立と社会進出。子どもを育てやすい社会にしていく以外に道は無い。
地球の資源と環境を維持することが、人類永続のカギを握る。そのための技術開発は日本が貢献できる分野だ。
現時点では、成長を避けて通れないかもしれない。それは、借金財政が限界にきているからだ。成長を続けて税収を増やすのがもっとも効果がある。
ただ、人は欲をかく。成長を高望みしてインフレやバブルを招き、その反動で不況になれば、国債を乱発する。これが目の前にある借金の山である。
400年先に備えた植林も、日々の手入れを怠れば、大木には育たない。
C先生:普段、言い続けていることが、そのまま書かれているので驚きだった。ただ、400年後には、化石燃料がほとんど無いので、清水寺の工事も、1633年と同じやり方になるのかもしれない、と結んで欲しかった。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
400年後を予測するのは、江戸時代初期に現代を予測するようなものなのであまり意味は無いと思います。その江戸時代は100年だかで経済がやっと2倍に成長する超スローペースの成長でしたが、庶民もそれなりに余裕のある暮らしが出来る様にはなっていたようです。経済成長が幸福を生み出すとは思いませんが、短期から中期的にはやむを得ないかと思う。またグローバル経済の下ではそれなりのプレゼンスを当面は保たないと食っていけなくなりそうだし。ただ、経済成長だけを追い求めるのはがっついているようで、美しい国からはほど遠い訳で、安倍総理にはその辺をうまくやってもらいたいところです。「幸福」が数値化出来ればそれ優先というのが自分的に良しなのですが。
投稿: 嘘つきさん | 2007年1月 5日 (金) 06時08分