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2007年4月 5日 (木)

4月5日:バイオ燃料 市販へ

 石油元売り10社が週内に輸入、27日から首都圏の給油所でガソリンに混ぜて販売する。
 規格を巡る業界と政府のさや当ても始まり、ガソリン大体として普及するには課題が多い。
 新日本石油グループに6日にも共同調達した船がフランスから到着する。積荷はETBE。植物由来のバイオエタノールと石油製品を合成した燃料7500kL。
 ETBEを7%混ぜたバイオガソリン(バイオエタノールの混合率は3%)の販売を開始する。
 経済産業省は、30年までに運輸部門の石油依存度を現在の100%から80%まで下げる方針を掲げ、その中核をなすのがバイオ燃料である。
 環境省は、「人体への安全性が確認されたわけではない」、と石油各社が導入するETBEに疑問。政府は、少しでもバイオ燃料を増やそうと、エタノールをガソリンに直接混合する別の方式を進める。
 こに対して業界は、「流通過程で水が混入すると、エンジントラブルを起こしかねない」と主張。渡文明石油連盟会長は「賛同できない」。

C先生:この話、業界の我が侭である。
 ETBEの毒性は、以前、わが国でも似た化合物であるMTBEを使っていた。しかし、漏れて地下水に混じり、地下水が飲料不可になるといった環境問題が米国で起きて、日本でもMTBEの使用を止めた。ETBEの毒性は、場合によっては、MTBEよりも高いという。
 そもそも、毒性のある物質をガソリンのように大量に使用すること自体に賛成できない。長期的に見れば、石油業界に対するリスクは極めて高いと言えるだろう。短期的に利益を確保するためには、ETBEを使うことが必要だが、後日、石油業界も後悔することだろう(もっともエタノールにだって毒性はあるが)。
 エタノールを混ぜても、ある一定量以下ならば、通常の自動車にも悪影響が出ないことは、すでに米国・ブラジルなどで証明済みである。
 渡文明石油連盟会長が「賛同できない」理由は何か。

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コメント

近所で売ってくれれば買いますよ。多少価格が高くとも。
政府が推奨するバイオガソリンでも何でも。それで夏の暑さが多少なりとも緩和されるのならば。

それからETBEがどれくらい危険なのか、CO2排出削減効果というメリットよりも大きいリスクがあるのか、評価できる尺度はないですか?

投稿: | 2007年4月 9日 (月) 09時45分

今更ですが・・・明日から発売ということでニュースで盛んに取り上げられていますね。
毒性についてはガソリンそのものからどれだけ増えたのかという見方をするべきな気がしますが、私がそれより気になるのはバイオエタノールからETBEを合成する際に使われるエネルギーです。「バイオガソリン」は本当にCO2削減されるのでしょうか? 少なくともバイオエタノール3%直接混合よりCO2が増えているのは間違いないでしょうし、メーカーのウェブページを見てもそのあたりの情報が全く無いのが気になります。定性的というより直感的に「環境に優しい」「カーボンニュートラル」の単語が並んでいるだけで。

投稿: Tama | 2007年4月27日 (金) 00時01分

2050年までにCO2を半減(50%)するといっていながら、やっていることはわずか3%。はやくE85またはE100燃料とそれに対応したハイブリッドカーを発売すれば、できることはすべてやった、と企業も役人も胸を張れるのに。発売後に、それを買うかどうかの消費選択行動は、国民に任せてほしい。

何でわざわざ少しずつ仕事を進めようとするのか。仕事が遅すぎる。

投稿: | 2007年5月10日 (木) 11時31分

>何でわざわざ少しずつ仕事を進めようとするのか

いきなり大量消費するとなると、エタノールの供給源が問題でしょう。
ただでさえ、エタノール需要でトウモロコシや砂糖の価格が上昇しているのです。
日本に限って言えば、食料品の価格が多少上がるくらいなら大したことは無いでしょうが、世界的にみると「貧しい国は食料すら不足する」という事態になりかねません。

そういった弊害を避けるためには、徐々に事を運ぶ必要があるのは仕方ないかと思います。
#まあ政治的問題での遅延も大きいとは思いますがね

ちなみに、最近はようやくメディアも「バイオ燃料と食料の関係」(+熱帯雨林伐採問題)を取り上げるようになって来ましたね。
ちょっと前は、そんなことには一切触れず、夢の技術みたいな風潮だったので、結構な前進です。

投稿: b-51 | 2007年5月10日 (木) 12時14分

E100燃料が発売と同時に飛ぶように売れるとは思えないし、価格だってハイオクより高く設定すれば、そうそう売れないでしょう。とにかく売り始めて、徐々に価格を下げていって、状況に応じてちょうど良いところで価格を止めれば済むんじゃないでしょうか。何で50%減らさなければならないのに、3%のものを発売して、よかったよかったなのか、そこがわからないのです。
プリウスの開発だって、完璧じゃないけどとにかくできることをやって発売したから、こうして世間に認められるようになったじゃないですか。

投稿: | 2007年5月10日 (木) 16時35分

マヨネーズ17年ぶり値上げ…キユーピー

http://www.yomiuri.co.jp/gourmet/news/20070509gr02.htm

記事引用「値上げは、1990年以来17年ぶり。ガソリン代替燃料となるバイオエタノール原料のサトウキビへの転作などを背景に、マヨネーズの原料となる大豆や菜種から作った食用油の価格が高騰したためだ。」

だんだん懸念が現実化しているような・・・

投稿: Blatanda | 2007年5月10日 (木) 17時59分

>よかったよかったなのか、そこがわからないのです。
大量に流通しているシステムを変更するのはとてもとても難しいからです。
この一歩だけでもどれだけ困難だったかという・・・

プリウスは一社内の覚悟で何とかなる問題でしたが、
ガソリンは複数の強力な車業者、ガソリンスタンド、石油会社、政治家等々巻き込むものが多いので。


ETBEで始まった以上、これをただのエタノールに戻すのも相当困難でしょうね・・・今回の一歩よりは簡単にしても

投稿: z | 2007年5月11日 (金) 09時19分

>健さん

逆に、E3を現実的な値段設定で流通させて、徐々にエタノール混合量を増やしてゆくのと、いきなりE100を流通させて結局ほとんど売れないのとどちらが良いと思います?
結果的に消費されるエタノール量が変わらないならば、効果も同じであって、それなら薄い混合比で多くの車が使ったほうがいろいろな点でよいかと思いますよ。

それに、ガイアックスの前例もあるように、火災事故に至る危険性が払拭されているわけではありませんから、やはりいきなりE100は無理があるでしょう。

E100でやるとしたら、自動車業界と足並みをそろえて、エタノール対応車が発売されてからって感じになるでしょうね。
で、当初は税金投入して経由並みの値段設定にするとかしないと普及は進まないと思います。
で、こういったことをやるとなると、さらに時間が掛かってしまうでしょう。

現実には結局石油業界がETBEで開始してしまったので、またややこしいことになってしまっていますが、個人的には政府方針のE3で初めて安全性などを確認しながら徐々に混合比を増やしてゆくという方向で良いと思います。
あとは、石油業界/自動車業界に対してどれだけ強権を振るえるかに掛かっていますが。

投稿: B-51 | 2007年5月11日 (金) 10時51分

ETBE50%の燃料など売るはずがないし、あと43年でどうやって半減するのか、誰も説明しない。バイオガソリンの燃費は悪くなり、製造にもCO2が排出され、実質削減分は1%あればよいほうでしょう。あと49%分はどうするのか?
排出量削減策を競うのではなく、実際に上がり続けるCO2濃度をどうやって下げるのか?「努力」を競うのではなく、CO2濃度と気温という「成果」を毎年示してほしい。それによって、政府を選挙で選ぶのだから。

4℃上がって真夏に42℃になるのが常態化して外も歩けない。エアコンの買えない修理できない弱い人から死んでいく。電力会社、家電会社、自動車会社、石油会社が、裁判で補償してくれるのか?

エネルギー、食料をめぐって、国土の取り合い、つまり戦争になる。コンクリート造りの建物で、エアコンを効かせた生活をしている立派な人たちが、それを止められるのか?

業界内で足並みがそろうのを待つから、企業は儲けられない。一番遅いスピードに合わせてしまう。本当に必要な商品を先駆けて発売する会社だけが、これからは生き残る。

投稿: | 2007年5月11日 (金) 13時51分

急激な変化はリスクも大きいですからねえ
企業も何千人何万人を路頭に迷わせるわけにはいかないから、徐々に徐々により確実に、なのでしょうね。

健さんも「徐々に価格を」とおっしゃっているので分かっているとは思いますが。
つまり「徐々に」のポイントが違うだけじゃないのかな?
それが「リスクが分からない」から「いい」となったら加速するものでしょうしね。

・・・そうだといいなという思いもありますがw

投稿: z | 2007年5月11日 (金) 17時27分

そうすると石油業界は?「徐々に」ETBEの配合量を増やすのでしょうか?1年に1%すつ増やすのでしょうか?石油業界はそんなことを考えていないでしょう。袋小路に入っています。

エネルギー供給をコントロールする新しいビジョン、新しい産業、新しいシステムが必要です。小さな改善でなく、大きな変化が必要です。今すぐに!

現在温暖化は進んでいる。しかしE100燃料は売っていないし、FFVも売っていない。ほかの国では売っているのに。徐々に売り始めると、何年後に普及するのか。それで温暖化に間に合うのか。いつごろCO2濃度が実際に下がるのか。

投稿: | 2007年5月12日 (土) 16時12分

>大きな変化が必要です。今すぐに!

で、
BTBEと同じ失敗を繰り返す?
100%再生紙と同じ事をくりかえす?

どうすれば失敗を繰り返しませんか?
どうすればリスクを最小限に減らせますか?

ただ、それを作ることでかえって縛られすぎる事はないロードマップは欲しい気はしますね。
今の国会の議論をみてると出せるようにも思えないけれど・・・

投稿: z | 2007年5月12日 (土) 21時17分

BTBEじゃなくてMTBEだよ^^
いいけど~

投稿: z | 2007年5月13日 (日) 01時04分

失敗は必ずあるもの。回復可能な小さな失敗ならば良いが、地球温暖化という大きな失敗は、どうやって回復するのか。温暖化したあとの議論をそろそろするか、本気で温暖化しないようにするなら、多少経済成長が止まっても確実に温暖化を止められる、という方策を決めるべきです。3%では止まりません。

今まで人類が直面も解決もしたことのない、地球規模の危機に取り組むには、大きな考え方や価値観の変化が必要に思います。利益追求を目的とした企業や国家が、いくら議論しても、温暖化は止まりません。大気や気温に所有権がないからです。人間の遺伝子をあと何年持続可能にするのか?、あるいは地球の大気組成をあと何年一定にするのか?を議論してはどうでしょうか。

投稿: | 2007年5月14日 (月) 09時10分

>健さん

仰ることは解りますが、温暖化だけが社会問題なわけじゃないことも考えてみてください。

上でも書いた食糧問題などはその最たるものです。
逆に言うと、飢餓地域では温暖化よりも食糧問題の方がよっぽど重要かもしれません。

「コンクリート造りの建物で、エアコンを効かせた生活をしている立派な人たちが」と批判していますが、貴方の意見も飽食の日本(と勝手に思っていますが)に住んでいるからこその意見だと言われかねません。

温暖化防止は確かに重要な課題ですが、それがバイオ燃料のみに直結するわけでもないですし、他のさまざまな問題を総合して考えないといけないのです。

投稿: B-51 | 2007年5月14日 (月) 12時15分

温暖化が進めば、食料問題も深刻化するのではないですか?
温暖化で飢餓地域は、さらに砂漠化が進むのでは。

温暖化解決には、企業や先進国における大きな価値観の変更が必要です。その価値観を用いれば、ほかの諸問題を解決するための糸口になります。

温暖化が進んだ場合の、企業や個人のペナルティも設定しておく必要があるのでは。このままでは、エアコンと電気代をいくらでも払える人(つまり温暖化の張本人)が、一番得をしてしまう。

温暖化防止は、バイオ燃料、発電システムなど、エネルギー供給問題と「直結」していると思いますよ。これから何を消費して、何をエネルギーにして、われわれが生きていくのか、という問題だと思います。

消費者は生き残るために選択する権利がある。

ところがバイオガソリンを消費しても、配合量わずか3%では温暖化は止まらない、つまり温暖化を防止するための車の燃料の選択肢が、今のところありません。いくら温暖化防止を支持しても、防止のために喜んでお金を払おうとしても、売っていないのです。供給する側に問題があります。石油連盟が解決策を提示していないのです。
電気ならば、今のところ太陽光発電や原子力発電といった選択肢がある。温暖化を防止するかどうか、を消費者が選択できる、悪く言えば金で買えるわけです。

投稿: | 2007年5月14日 (月) 12時53分

>健さん

ですから、だれも温暖化対策を「しなくて良い」とは言っていませんし、バイオ燃料も一定の効果はあると認めています。
ただ、仰るような「急激な変化」は問題の方が大きいといっているわけです。

もちろん、余り悠長なことを言っていられないというのはその通りですし、加速する必要があるのも同意します。
だからと言って、いきなりE50とかを導入するのは無理があるし、危険もあるし、弊害もあると言っているのです。

ETBE/エタノール直接添加に関しては別問題として、添加量のみを語ると、まずはE3程度の少ない添加量から初めて、安全性や流通問題やエタノールの供給問題を確認しながら増やしてゆくのが妥当な方法ではないかとみな言っているわけですよ。

つまり、前にも書いたとおり
>逆に、E3を現実的な値段設定で流通させて、徐々にエタノール混合量を増やしてゆくのと、いきなりE100を流通させて結局ほとんど売れないのとどちらが良いと思います?
>結果的に消費されるエタノール量が変わらないならば、効果も同じであって、それなら薄い混合比で多くの車が使ったほうがいろいろな点でよいかと思いますよ。
ってことです。

あと、(これは個人的な感覚でしかありませんが)急進的なことを言い出すと、それに反発する勢力も勢いが増すというのもありますね。
唯でさえ、いまだに「温暖化は起きない」「温暖化対策などやるだけ無駄」論は根深く残っているのです。
あまり急進的なことをやって、中立地帯に居るいわば浮動票のような人々の反発を招くと取り返しが付かないことにもなりかねません。

一言で纏めると、「急がば回れ」ということですね。

以下、個別の論点に関するRESです。

>温暖化が進めば、食料問題も深刻化するのではないですか?
>温暖化で飢餓地域は、さらに砂漠化が進むのでは。

その通りだとは思いますが、タイムスケールが違います。
エタノール消費量がガバッと増えれば、穀物価格は一気に上昇します。
また、それにつられて大半の食料品も値上がりします。
そうすると、数ヶ月・数日という単位で食糧不足が深刻化する地域が出てくるでしょう。
方やC02上昇>気温上昇>砂漠化(や気候変動による農作物生産量低下)はいきなりやってくるわけではありません。

現状でも充分な食料が無いような飢餓地域などにとっては、とりあえず明日の食料の方が大事なのは確かでしょう。

#何度も言うように「だからバイオ燃料は使うべきではない」とは言っていません

>いくら温暖化防止を支持しても、防止のために喜んでお金を払おうとしても、売っていないのです

お金を惜しまないで出せるのならば、電気自動車を使うという選択肢はありますね。
ガソリンよりは大分CO2排出の少ないLPG自動車だってあるにはあります。(タクシーが大半ですが)

このように、一部でしか通用しないものなら現状でもないことはありません。
しかし、それらは根本解決には至りませんよね。

同じようにいきなりE100を売り出したところで、誰も買わないなら余計にコストアップに繋がりますし、GSなどへの影響も多大です。
それよりは、少ない添加量で広く使わせて、様子を見ながら増やして行くのが賢い方法でしょう。

結局のところ、温暖化対策といったものは広い視点で物を見ないとならないわけです。
広く普及させることを考えない対策は意味を成しません。

投稿: B-51 | 2007年5月14日 (月) 14時07分

いいな~この熱さ(時には暑さ)
こういう意見の人もこの手の話を進めるときには必要なのでしょうね
結論を出す場でもないので、余り長く議論を続けないようにしなければですが・・・その熱量にある意味魅惑されます。

>失敗は必ずあるもの。回復可能な小さな失敗ならば良いが、地球温暖化という大きな失敗は、どうやって回復するのか

MTBEでは一部地域による導入だったため一部の汚染でしたが、最初から全世界でやっていたら今頃どんなことになっていたでしょうね?

急激な変化の場合、リスクの大きさが図りきれません。
急激に行うことで小さなリスクの積み重ねでも気がついたときには方向転換不能回復不能な状態になってしまうかもしれません。
結果的に温暖化以外の回復不能な大きな失敗に陥らない為に、徐々に始めて様子を見ながら加速していかなければならないではないでしょうか?
(産業界的にも、人間の心情的にも、その時々の生活の為にも、リスクの大きさでも、法等の束縛事項の充実の為にも)

今現在、石油産業によってフルスロットルで走ってきた列車ような状態、これをカーブさせようという話な分けですが、急激なカーブでは振り落とされる人がいるどころか、列車自体が吹っ飛ぶかもしれません。

それでも尚とおっしゃるのであれば、それはそれで一つの意見だとは思います。
ただ、B-52さんの「いそがば回れ」この言葉を常々思い出していただければ幸いです。

投稿: z | 2007年5月14日 (月) 14時48分

肝心のE3燃料でさえまだ発売されていないじゃないですか。
いつごろ発売なんですか?近所で売ってくれれば喜んで買いますよ。
ETBE3%添加の次の段階は、どういう方策なのでしょうか?

E100を販売しても急激な変化が、各家庭で起こるのではありませんよ。
それぞれの家庭が、価格と性能のバランスを見ながら選択するのです。買い換えは徐々に起こります。E10程度との併売でもよい。燃料の価格によっては、車を手放す選択、職場の近くに引っ越す選択、自転車を買い換える選択があってもよい。徐々に添加量をあげていくと、食料価格は安定するのですか?

ところが今のところ選択肢がない。温暖化を止めるには、車に乗ってはいけない、という結論になってしまう。方向変換しようにも、石油連盟の敷いたレールは一本道しかないのですよ。バイオガソリン発売で複線化しただけのこと。方向は同じです。消費者はそこを見切っています。つまりバイオガソリンを消費しても温暖化防止にはあまり効果がない、「待ち」の姿勢です。バイオガソリンが100%普及しても、温暖化は止まらないことを、消費者は見抜いているのです。

常に消費者に温暖化を選ぶか、温暖化防止を選ぶか、選択肢を与えなければなりません。選択肢を多く用意しておいて、企業が決めるのではなく、役所が決めるのでもなく、国民が決めるべきです。

一人ひとりが温暖化防止を意識する時期が違うのですよ。今意識している人もいるし、まだ1円でも損したくないという人もいる。自分で選択し、消費行動を決めなければならない。それは50年後をにらんだ今日という毎日に選択を迫るのです。

もう夏は十分に暑いですよ。環境省も経済産業省も企業も、真夏にエアコンを止めて、風を取り入れて、温暖化がどれほど進んでいるかを身をもって経験したほうが、仕事のモチベーションが上がると思いますよ。コンクリート造りのビルでは、機器の排気で40度をらくらく超えるでしょうが。

投稿: | 2007年5月14日 (月) 15時41分

どの段階を「徐々に」なのかが違うだけで同じ方向を向いてはいるのだと思うので置いておくとしまして。

しかし、何故ETBEなんでしょうね?
C先生は「我侭」と切り捨て同じように「疑問」だとおっしゃっていますが。

ここをつついて答えを出させるのが違う選択肢を増やすポイントかもしれませんね
これがまた「どうやって?」それが問題だ

投稿: z | 2007年5月14日 (月) 18時52分

>肝心のE3燃料でさえまだ発売されていないじゃないですか。

これはC先生も問題として提起しておられるように、石油業界と政府の齟齬が原因ですね。
政府がもっと強制力を振るうのか、我々消費者が声を上げるのかとかして石油業界のレールを捻じ曲げる必要はあると思います。
この部分に問題を感じているのは、私もzさんもC先生も健さんと同じ認識だと思います。

>E100を販売しても急激な変化が、各家庭で起こるのではありませんよ。

それはその通りでしょうね。
そして、それならばE3等の添加量の少ないものから始めても同じではないかと上で書きました。

結果的にE100は値段的にもその他諸々の問題的にも最初は殆ど売れないでしょう。
E3ならそれなりに売れるでしょう。
そうなると、結果的にガソリンから置き換わるエタノールの割合は日本全国で見れば同じ程度になると思います。

E3を広く普及させるのと、E100をごく一部で使用するのとだと、一般世論の意識変革が大きく違いますし、自動車業界や石油業界等に与えるインパクトも大きく異なります。
例えば、殆ど売れないことを承知でE100を提供する場合、ガソリンスタンドはそのために大きな設備投資をしないとなりません。
逆にE3程度であれば、現状の設備のままでも大丈夫でしょう。
その辺を考えれば、まずは低い添加量で広く普及させることの方が現実的なのは火を見るより明らかかと思いますがどうでしょうか。

>徐々に添加量をあげていくと、食料価格は安定するのですか?

この点はE100を少量売るのと、E3を大々的に流通させる事での違いは無いでしょうね。
エタノール自体の消費量をいきなり大きく採るとヤバイということです。

>常に消費者に温暖化を選ぶか、温暖化防止を選ぶか、選択肢を与えなければなりません。

この考え方はどうかと思います。
逆に、こういった考え方だと、温暖化防止を選ばない人は石油を大量消費しても良いということに繋がります。
今の世界情勢そのものではないでしょうか。

むしろ、温暖化防止という観点から行けば、政治的な強制力をもってやるしかないのではないでしょうかね。
そして、我々国民のやることは、そういった行動を取れる政府を作ることです。

投稿: b-51 | 2007年5月15日 (火) 13時14分

温暖化はすでに現在起こっていることです。まずそれを実感してみることをお勧めします。真夏の昼間に、1週間エアコンなしで仕事をしてみましょうよ。エアコン効かせて1日中室内で仕事をしていては、天気予報の最高気温なんて他人事でしょう。
実際は、とても人間が生きる環境でないことを肌で感じられると思いますよ。最高気温38℃を一人ひとりが体感してください。
それから、これを40℃に抑えるか、42℃に耐えられるか、あるいは、どうやったらもっと下げられるのか議論すると、話が早く進むと思います。

どうやったらエネルギーを使わずに涼しく過ごせるか、CO2をできるだけ排出せずにすごせるか、いろいろ知恵と工夫が出てくると思います。自分が生き残るために、いやでもアイデアが出てきます。文字通り「風流」を意識しだします。

投稿: | 2007年5月15日 (火) 14時16分

脱線で恐縮ですが…

健さんは最初から「夏の暑さ」を引き合いに出しておられますが、これも危うい行為だと思いますよ。
温暖化と言っても、地球全体の気温が現状の分布のまま底上げされるわけではありません。

実際にどうなるかはかなり複雑怪奇で正確な予測は難しいでしょうが、場合によっては「局地的に寒くなる」部分も出てくるでしょう。
日本を例にとると、暖冬冷夏という状況になる可能性だって否定はできないのです。

温暖化が重大な問題であることはその通りで、早急にできる限りの対策を打って行く必要があるのもその通りですが、扇動的な言説はむしろ話をややこしくする可能性も十分あります。

遅々として進まない政府(日本だけに限らず)の対策にイライラするお気持ちは分かりますが、少しクールダウンしてみてはどうでしょうか。

「急がば回れ」「急いては事を仕損じる」です。

投稿: b-51 | 2007年5月15日 (火) 20時23分

健さん>
夏の暑さを話題にされていますが、ヒートアイランドと温暖化をごっちゃに話すのはどうかと・・・
ヒートアイランドの温度上昇は温暖化の比ではありませんし、温暖化の気温上昇はそれこそまだ体感できるほどの大きなものでもありません。
エアコンなどの排熱なども原因として挙げられていますが、どちらかといえば土地利用や都市構造が大きな原因の1つです。

また、C先生がいつもおっしゃているように、環境問題にはトレードオフがあります。温暖化のみを見て、施策を打つことはできません。トレードオフを考えずに施策を打てば、もっと大きな矛盾を生み出す恐れがあります。現に皆さんが指摘しているように、すでに食料との競合がはじまっているようですし、LCA的に見ても現状ではバイオ燃料は製造に投入するエネルギーに比べて得られるエネルギーが少なすぎます。社会受容性を考えても、ソフトランディングこそが重要でしょう。

投稿: mr.k | 2007年5月15日 (火) 21時46分

選択肢を増やすのはいいと思います。
ただし、消費者が判断できる材料が整っていることが前提です。
特に安全性といった確率的事象がからむと、判断は難しくなります。
特に日本人はリスク感覚の掴み方が下手くそだと思います。

E100については部品の腐食などの影響が指摘されています。
それをきちんと調べて情報開示すること、
そこで開示されたリスクをちゃんと認識できる社会にすること、
そっちが先でしょう(E10くらいなら今すぐやるべきでしょうけど)。

選択するのは個人だからそんなの関係ないと思われるかもしれませんが、車が炎上すれば巻き添えの可能性もあります。社会全体がリスクを理解していないと、「所詮国のやることなんて間違ってる」となってますます環境政策が取りにくくなるでしょう。

以上は、「バイオエタノールが温暖化に効く」と仮定した話ですが、実際これが広がったら食糧危機や森林伐採が進む気がします。こういう使い方は、雑草とかバイオ廃棄物に限定するべきではないでしょうか。それより太陽電池つきハイブリッドカーなんてもう出てもいいと思うんですけど。

以下は個別案件。

E100がE3の3%しか売れないかというと、そんなことはないでしょう。環境考えるなら一緒だ、と思う人も結構いると思います。この点は健さん乗り。

>温暖化はすでに現在起こっていることです。まずそれを実感してみることをお勧めします。
暑いのはみんなすでに実感していると思いますよ。まだだとしても、実感して行動を起こすような人はもう行動してます。環境は大事だけど手間が増える(可能性がちょっとでもある)のはいや、これが多数派の感覚でしょう。

投稿: ととちお | 2007年5月15日 (火) 23時53分

健さん


全体の論調としては「自分以外はわかっていないんだ」という印象を与える文章なので・・・主張は受け入れられにくいと思いますよ~ 正しい間違っているじゃなく、受け入れられる受け入れられないという意味ですよ~
特に、同じく環境問題を憂慮する同輩は「おいおいおまいさん」って気分になるんじゃないかな?

総論賛成各論反対、内輪モメで、足並みそろえず、雲散霧消は避けたいですね^^


さて、
少なくとも、社会全体が動きつつあるから石油業界も重い腰を上げたってことだと思うのですよ。巨人はその巨体ゆえに歩き出すと早いですよ。
だからこそ歩く先に踏み潰してはならないものがないか確認して足を踏み出さなければならないんでしょう。
ただ、巨人が腰を上げるくらいには世間は変わってきているって事でしょう。

でもなんでETBE…

投稿: z | 2007年5月16日 (水) 01時36分

私がクールダウンすれば、温暖化対策がうまくいくというのであれば、そうしましょう。
高みの見物です。

投稿: | 2007年5月16日 (水) 10時14分

議論を先に進めたいですね。

E100が時期尚早なら、じゃあ導入するには何が必要なのでしょうか。
E3など低濃度での実績なのか、
安全性の問題なのか(腐食が問題なら部品の改良で解決するのか)、
コストなのか(割高になったとして、採算は合うのか、政府の補助は必要か)…
自動車にやたら詳しい人も何人か見ておられるではないですか。

上のようなポイントが国レベルで検討されているのであれば、いずれ早い時期に
E100導入は実現するでしょう。産業界の抵抗がいちばんネックになるでしょうけど。

上にも書きましたが、あくまでバイオエタノールが環境にいいのなら、です。

「自分以外はわかっていないんだ」でもいいんです。
環境意識の高い人たちに感じることは、
分かってない人たちがいかに分かってないか、なぜ分かってないかが分かってない。
だから自分の意見が当たり前に感じてしまい、受け入れられない理由が理解できない。
で、高みの見物になって議論をやめちゃうわけです。
それは宝の持ち腐れというやつではないですか。

日本の環境市民団体がイマイチ社会に溶け込んでいないように見えるのは
(他の国もそうなのかもしれませんが)そのへんのことなのではないでしょうか。
例えそれが一般市民の方の問題なのだとしても、それを変えなきゃいけないことに変わりはない。
それには忍耐・辛抱・努力といったキーワードも重要です。
意識の高さゆえ、各自の環境観にこだわりを持つのは致し方ないですが、
まとめることも意識するべきです。

僕の環境問題のイメージは、大きく広がった濡れた紙を持ち上げるような感じです。
力自慢が一人で一ヶ所持ってぐいっと持ち上げたらすぐ破れちゃう。
みんなで取り囲んで端っこ持って、せーのでちょっとづつ持ち上げないと上がらないんです。

投稿: ととちお | 2007年5月16日 (水) 12時18分

>E100がE3の3%しか売れないかというと、そんなことはないでしょう。

そんなことあると思いますよ。
理由は以下の通り。
・E100でまともに走れる(長期的にね)車はかなり少数&現状では故障しても自動車メーカーは責任を取らないでしょう
・逆にE3ならほぼすべてのレギュラー仕様車で使えますので、いっそレギュラーはすべてE3にしてしまうという方策も採れます(どうしても問題の出る車はハイオク入れれば良いですし)
・E100を入れて不調をきたしたとしたら、その人は「エタノール燃料は使えないもの」というイメージを持ってしまい、そういったマイナスイメージの払拭には時間が掛かる
・E100だとガソリンスタンドの設備も更新の必要がある=全国展開するにはかなり時間が掛かるし採算が取れなければ参入しない/出来ないスタンドも多いでしょう
・そもそも、現状ではエタノールの供給量に限界がありますので、もしE100が飛ぶように売れたとしても供給不能になります

ですので、法制化してレギュラーにはすべてエタノール添加するとかいうような方法なら、E3レベルから始めるのが良いでしょう。
そうではなく、市場に任せるならETBEは禁止してしまって、エタノール添加量に比例した優遇税制でも使って普及促進って感じでしょうかね。

基本的には後者の方が食料高騰への影響も少ない(エタノールがある程度値上がりしたら添加量を減らすように市場が動くでしょうから)のでより現実的でしょうね。

ただ、結局のところ、セルロース起源のエタノール生成が商業ベースに乗らない限り、エタノールの大量消費は難しいと思います。
#セルロースからの生産なら農業廃棄物や間伐材なんかも使えるので、食料価格への影響も少ない

そして、それも結構望み薄(技術的な問題&絶対供給量の不足)だとも思っています。
結局のところ、現状の技術範囲では石油燃料消費量を本格的に削減するなら、原発&EVで代替してゆくしかないのかなと。

投稿: B-51 | 2007年5月16日 (水) 12時26分

あら、拗ねちゃった。

クールダウンは必要ですが、環境問題がそれで解決するわけじゃないですよw(そこまで撹乱できる熱量があったなら話は別ですが)

ではなぜクールダウンが必要か
扇動的(先では「自分以外は分かってない」的と書きましたが)な文章には感情的な反応が少なからず付随して返ってきます。特に相手が硬化しやすい。
ここにいるのは多少なりとも環境問題に関心のある集まり。
冷静に論議し切磋琢磨するのが得策って事です。

論議はいいけど内ゲバに発展しちゃ本当に雲散霧消ですから。
内ゲバという表現を使いましたが、学生闘争の時代は自分(達)の意見が絶対で僅かでもずれのある意見は敵、議論はしたとしても話を利く気はないという状況で結局個々人または小さな集団がバラバラに暴れていただけでしたので、ああいう状態は避けたいですね。というのが先で書いた「雲散霧消」の意図です。

あ、相手の話を聞く気があるなら、ですけれどね^^

投稿: z | 2007年5月16日 (水) 13時08分

zさんも十分扇動的ですヨ。
僕の書き方でさえちょっとグレーかなと気にしているくらいなのに…

本当に、一番まずいのは内ゲバです。
でもこのコメントはそれを促進しているように見えます。

E100は急激過ぎる、急がば回れですよ、で終わらせるなら
聞く耳持たないと言う意味ではどっちもどっちです。

投稿: ととちお | 2007年5月16日 (水) 13時24分

そうですね~
熱くなっていました、お恥ずかしい

投稿: z | 2007年5月16日 (水) 13時37分

私は一度も「自分以外は分かっていない」と書いたこともないし、ここにいる誰も批判していませんよ。

皆さん知識をお持ちだ、と思います。でもいろんな危惧があるにせよ、まず試しにやってみないと。熱い意見をドーンとぶつけて、そこからパラパラとこぼれる最善と思われる策、を拾えばよいと思います。

E100対応の車が欲しい、E100燃料を売ってくれ、と発言して悪いですか?もうブラジルでは売っているじゃないですか。
なんだって最初は少数しか売れないもんです。メリットデメリットを天秤にかけて、口コミ情報を仕入れて、個人で判断して、購入するかどうか決める。マーケットができる。成長する企業が生まれる。衰退する企業が生まれる。温暖化対策も、普通の経済活動の一つです。

バイオエタノールの需要が高まれば、耕作地も増える。食糧も高価になる。どの程度なんでしょうかね。当然バイオエタノールの値段も上がる、そうすると廃材由来のエタノールも利用できる。生産技術を輸出できる。新しい業界、企業が成長する。

これはとても良いことだと思うのですが。

トヨタ車は、E10対応だとか。E100をにらんで、E10くらいの燃料を導入してはどうでしょうか。次期プリウスをE10で動かして、近距離走行はプラグイン充電で対応、でどうでしょう。

投稿: | 2007年5月16日 (水) 16時00分

最後にちょっと参考情報を。

昔売られていたガイアックスっていうアルコール系燃料の顛末はご存知ですかね?
エタノール燃料では有りませんが、同じアルコール系ということで参考になると思いますよ。

ちなみに、こいつの悪評のおかげで私の周辺には「アルコール燃料なんて使えない」という感覚が非常に根深く残っている人が少なからず居ます。

エタノール燃料とは違いますが、同じアルコール系ですので、参考にはなると思います。

あと、ブラジルでは街中でエンコする車はかなり居ますが、日本と違ってその程度では騒ぎにはなりません。
アルコール燃料による影響だけではないでしょうが、安いからと言って輸入車にE100を入れてトラブルになるケースも多いらしいです。
#仕事の関係でブラジルには何度か言っているので現地の人に聞いた話です

投稿: B-51 | 2007年5月16日 (水) 22時40分

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投稿: MCLEOD21MELVA | 2011年7月30日 (土) 00時51分

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