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2007年4月21日 (土)

4月21日:古紙争奪戦

 使用済み段ボールや古新聞を巡って争奪戦が起きている。商社や問屋は、中国への輸出を増加。一方、国内の製紙会社も買い取り価格を引き上げ、古紙の確保に懸命。
 古紙の輸出量は、06年で370万トンで、02年の倍になっている。段ボール古紙の価格も、いまや13円/kg。02年の6円程度のやはり倍。輸出価格は、さらに高い模様。

C先生:原料価格が上昇しているときには、企業は苦しい。問題は、価格転嫁ができるかどうかに掛かっている。日本は、製造企業数が多くて、なかなか価格転嫁ができないのが現状。

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コメント

再生紙ラインナップを再編、古紙100%配合製品を廃止(日本製紙)
http://www.np-g.com/news/news07042401.html

ようやく認めたという感じですが、引き金は古紙の相場でしょうか??

投稿: むらせ | 2007年4月25日 (水) 10時47分

古紙100%は業界が決めたのではなく、グリーン購入法は環境行政が、エコマークはその組織が業界の意見を無視して決めたルールです。当時はデータがなく反論が定性的になってしまい押し切られました。このルールを変えてもらうために、製紙各社はそれぞれのデータを持ち寄りLCA調査をして数値化しました。そのデータは日本LCAフォーラムに公開されています。それを踏まえて今回の行動になったのだと思います。

確かに古紙の相場は上がっています。価格転嫁が難しいのは中国の増設影響でしょう。中国では実は日本より高い原料で紙を作っているはずです。日本の業界がなかなか値上げができないのは中国の新設設備がコストを度外視して稼働率優先で日本に輸出してくることを恐れているためです。
同じ素材でも鐵鋼業界が高級品で史上稀に見る利益を上げているのに比較して、何が違うか、紙でも日本の品質の優位性はありますが、新聞用紙を除きなかなか品質差でビジネスができません。

投稿: かみつう | 2007年4月26日 (木) 12時01分

かみつう様

詳細なご説明ありがとうございます。

私(むらせ)が「引き金は古紙の相場かな?」と邪推したのは、C先生らによる論文(2003年8月)で、古紙パルプがバージン(木材)パルプよりも環境負荷が少ないとは限らないことが、すでに示されていたからです。

非木材パルプ及び古紙パルプを配合した上質紙のライフサイクル影響評価
紙パルプ技術協会誌, Vol.57, No.8, 1212-1221 (2003)

余談ですが、グリーン購入ガイドライン改定(2005年10月)により、「環境に配慮したバージンパルプ」も認められるようになりました。言い換えれば、もう「古紙パルプ」一辺倒ではなくなっていますね。

「環境に配慮したバージンパルプ」項目を設定、白色度を情報提供項目に
http://www.gpn.jp/press_release/release051028A.html

投稿: Dr. M | 2007年4月27日 (金) 22時15分

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