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2007年6月10日 (日)

6月10日: テレビ報道のレベル

 関口宏のサンデーモーニングの最後の「風をよむ」に、「環境と経済の両立」が取り上げられた。一人一人のコメンテータがコメント。まともだったのは、金子勝慶応大学教授。
 ひどかったのが、女性アナ(橋谷アナか?しかし彼女が情報を集めた訳ではないだろう)による自作のフリップを使った「日本が世界に誇る環境技術」の紹介。
 まあ、ハイブリッド車は良いとして、水素エンジン車はいかがなものか。ディーゼル車の技術も実は日本というのは、フィルターは確かにそうかもしれないが、コモンレールの噴射技術はどうなのか。太陽光電池も、世界最大の設置数だと言ったような気がするが、事実は違う。2003年までは、日本はドイツの2倍の設置数であったが、2006年には、逆にドイツが日本の2倍。
 レジ袋から石油を作る技術。氷蓄熱型のエアコン。洗剤のいらない洗濯機。こんなものが世界に誇るべき技術なのか。氷蓄熱型エアコンは大体環境技術なのか、それとも経費節減型技術なのか。
 「光合成を利用した発電」。言いたいのはどの技術だろう。産総研の微生物電池か? それとも有機光電池か? 色素増感型か? いずれも実用化にはまだまだ。
 界面活性剤で暖房効率向上。これは札幌市役所の実験のことだろうか。水を回すポンプの電力は節約できるだろう。ヒートポンプ側の効率向上が必須だし、メンテが問題か。
 いずれにしても、ハイブリッド車を除くと、システム全体の効率が2倍になるような画期的な技術が無いことが良く分かる。
 テレビの報道する技術情報に文句を付ける方がおかしいのだが、そんなもんだという視聴者側の理解は必要不可欠。なぜなら、テレビを作る側に、本物の理系の人間は皆無なのだから。
 ちなみに、フリップの写真を、HPの方に載せておきます。
   http://www.yasuienv.net/G8Agreement2007.htm#SundayMorning

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コメント

>氷蓄熱型エアコンは大体環境技術なのか

ピークカットには役立つのですから一応エコロジーにも役立ってはいるんじゃないですかね。
もちろん原発前提と言うことではありますが、現状では原発に頼らざるを得ないわけですしね…

他の技術にしても、概ねエコノミカルがメインであるもののエコロジー的に逆効果な技術でもないのですから、批判するほどでは無いように思います。

ただ、プラスチック油化技術に関しては微妙ですけどね。
私のブログでも取り上げたのですが、この手の製品は「消費電力」が公表されていないのでエネルギー収支的に割に合っているのかどうかさえ微妙ですから。
http://b51.blog55.fc2.com/blog-entry-32.html

投稿: B-51 | 2007年6月11日 (月) 11時03分

氷蓄熱に関しては、高効率火力発電所の夜間の負荷率がアップする分環境負荷が低くなると、言えなくもない。昼だけ使うピーク火力よりは効率がいいか…。
ついでに夜の方が気温が低いから冷凍機の効率が有利と言うのも有るらしいです。

ディーゼルに関しては日本はコモンレールも含めて技術的にはそこそこじゃなかったかと。ただ、日本ではディーゼルの乗用車は売られていないからあまり関係無しな気がしますが…。

投稿: 嘘つきさん | 2007年6月12日 (火) 12時49分

理系出身のテレビ屋さんです。
想像ですが、あのコーナーは女性アナが自分で新聞検索などで
作っているんじゃないでしょうか。
手伝うスタッフはいるとは思いますが。
新聞報道を元に考えずに作ると、あんな風になると思います。
定量的なことは書いていないですからね。
統計も古い記事が引っかかったのでしょう。

明らかに手間とお金をかけていないコーナーですから、
「その程度」の情報です。
新聞でも、記者雑記コラム等なら、情報の質としては、
どっこいどっこいじゃないでしょうか。

情報が間違っているとテレビ局にきちんと指摘すれば、
何らかの対応をするはずですよ。

また、それをもとにテレビ全体だと思われると、
時間と手間をかけて作っている番組と一緒だと思われると、
作り手としては辛いです。

投稿: TK | 2007年6月13日 (水) 00時28分

>また、それをもとにテレビ全体だと思われると、
>時間と手間をかけて作っている番組と一緒だと思われると、

「時間と手間をかけて作っている」ように見えるような番組でも、ツバルの浸水を取り上げて「温暖化による海面上昇が深刻」とかいった嘘を平気でついているのですから、ある程度以上に意識の高い人から愛想をつかされるのは仕方ないのではないでしょうか。
もちろん、中にはまじめに作っている番組もあるのでしょうが、視聴者からはその区別がつきません。

新聞と比較して、「新聞だって」と言う論調もどうかと思いますよ。
マスメディア全体の信用を低下させるだけのことです。

せめて、その道の専門化が監修しているようなきちんとした番組/コーナーと、そうでないものが視聴者から明確に区別できるような構成をまずは目指すべきだと思います。
業界擁護に精を出すくらいなら、こういった「業界改革」に精を出して欲しい限りですね。

投稿: B-51 | 2007年6月13日 (水) 11時36分

ちょっと話がそれるかもしれませんが…
水からの伝言などのニセ科学と本物の科学を見分ける思考力うんぬん、と皆さんおっしゃいます。
ほとんどの人は水伝はニセ物で温暖化は本物だ、と信じています。
でも、それを本当に理解している人なんてごく一握りではないでしょうか。
僕だって、温室効果ガスとそれ以外のガスの赤外線吸収メカニズムを説明できるわけではありません。
つまり、「温暖化がニセ科学だ」と言われた時にきちんと反論できないのです。

つまり、(水伝は極端な例にしても)科学者以外の人にニセ科学と本物を見分けよというのは難しいのではないかと言いたいのです。
社会的なコンセンサスは、科学的・論理的思考よりは
「周囲の何割が支持しているか」
「信頼できそうな人が支持しているか」
という状況を眺めながら形成されているように思えます。
(論理性・思考力に優れた人がトンデモ説を主張するのは、そういう模様眺めの能力が欠けているから、と考えれば説明できます)
いいか悪いかはともかく、そういう認識から出発しないと世の中を変えることはできないでしょう。

話を戻すと、テレビ番組の質も、「わかる人」が圧力をかけていく他にはないと思います。
マスコミ(に限らず)が自分で軌道修正するのは、そうしないと会社に損失があると判断する時以外にはありません。

投稿: ととちお | 2007年6月13日 (水) 23時54分

理科教育の話になりますが、視聴者側が「ニセ科学」とそうではなさそうなものを区別するだけの素養を持つというのも重要だと思います。
「ニセ科学」の反対語として「本物の科学」というイメージを持つ方は多いと思いますが、「本物の科学」の信頼性は、「教科書レベルのほぼ確定情報」と「いわゆる最新の学説」の間のどこかにあります。素養のある方々は「いわゆる最新の学説」と「ニセ科学」の間にある越えられない壁の存在に気付くわけですが、中学高校あたりの理科をきちんと学んでいれば、素養があると言えるんじゃないかと思うのですね。

その上で、マスコミが発信する際に、紹介する情報がどの程度の信頼性を持つものなのか、発信者(女性アナ?)がどの程度の判断力を持っているか自覚しているのかどうか、そういった問題が出てくるのだと思います。
時間と手間をかけるより、この手の「自覚」があるかないかが気になりますね、私は。

投稿: Tama | 2007年6月15日 (金) 04時30分

「素養」ですが、一般的に考えられている知識・思考力・論理構成力といったものだけでなく、人文科学的な情報処理能力の占める割合が意外と大きいのではないでしょうか。

理科教育をきちんと受けたと思われる人がカルト宗教にはまったり、ニセ科学を主張する大学教授なんて話を聞くと、狭い意味の素養では不十分な気がします。

なんか権威主義に陥りそうな考え方ではありますが、結局は、この手の「自覚」、という話にもつながっていると思います。

投稿: ととちお | 2007年6月16日 (土) 00時53分

>ととちおさん
なるほど、確かに情報処理というか常識と知識のバランスのようなものは大切かもしれませんね。「鵜呑みにせずに自分なりに考えて消化してみる」ということなのかもしれません。
自分なりのものさしがあって、それが社会に通じるのであれば問題は無いのでしょうね。

投稿: Tama | 2007年6月16日 (土) 04時24分

> 情報が間違っているとテレビ局にきちんと指摘すれば、
> 何らかの対応をするはずですよ。

きちんと指摘していますが、
残念ながら、対応して頂いたことがありません。
某公共放送ですら・・・

視聴者が真似をして被害が出そうな危険な情報は、
そのまま放置できませんので、
C先生のサイトに掲載して頂いたこともあります。

投稿: Dr. M | 2007年6月16日 (土) 19時10分

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